今回は「無視」のお話です。
犬のしつけでよく言われるのがこの「無視」という対処法です。
「吠えても無視してください」
「甘噛みしてきても無視してください」
私もよく言うことがありますが・・・実はこれだけではなかなか効果はでません!
たいていは問題解決の為と言うより、これ以上問題を悪化させない為に言う対処法なのです。
これで直ればラッキーくらいに思っておきましょう。
さて、ではなぜ「無視」が効かないか?
答えの前にちょっと人間の恋愛で例えてみましょう~!
例えば、20代前半のカップルがいて今日が初デートだとします♪
当然、女性の方は男性がどんなデートを考えてきてくれるのか楽しみにしてるでしょう。
しかしデート当日、待ち合わせ場所で男性が言った言葉は、
「今日どこ行く??」
気を遣っているわけではなく、完全なノープランだったら女性の方はどう思いますか?
何だかガッカリ・・・100年の恋も冷めてしまうかも?
そうです、女性は男性に「リード」してほしかったのです。(一般論なのでそうじゃない人はごめんなさい)
何を食べる?何の映画を見る?何時に帰る?など男性がリードしてくれればきっと女性も安心ですね。
そんなことが犬のしつけに関係あるのかと思われるかもしれませんが・・・
リードするということは「意思を示す」「姿勢を示す」ということです。
自分の意思がないような人は、誰かから頼りにされることはないでしょう。
恋愛の話はさておき、「無視」の話に戻ります。
「犬がご飯の時間に吠えて困ります。どうしたらいいですか?」
「吠えてる時は無視して、吠えてない時にご飯をあげましょう」
いわゆる無視の対処ですが、これだけではやはり直らないでしょう。
なぜか?
それは、「犬が飼い主さんを普段からリードしているから」です。
無視というのはリードしている側がして初めて効果がでます!
先程の例えですと実はリードしているのは女性の方なので、、
男性が突然帰ったとしても女性には効き目がありません。
しかし、女性が突然「もういい!私、帰る!」と言い出したら男性は慌てふためくでしょう。
無視(立ち去る)が使えるのは女性だけなのです。
犬のしつけの場合、重要なのは普段の犬と飼い主さんの関係性です。
つまり、どちらがリードしているか?
優しいけどノープランでは犬に頼りにされることは期待できません。
大切なのは「意思を示す」こと。
ご飯の前に吠える犬に対しては、オモチャを与える時も、散歩に出かける時も、他犬に出会った時も、
あらゆる場面で吠えて要求することは許さない、という一貫した意思を示さないと犬としては訳が分かりません。
しつけというのは日常生活全般の中で行われるものですから。
以上、「無視」のお話でした!